そんなに暇なら本でも読みませんか?

書評、感想、おすすめ。少々偏りがありますが、わりと何でも読みます。

ドン・キホーテ セルバンテス

スペイン、ラ・マンチャ地方の田舎紳士アロンソ・キハーノ。

彼は騎士道小説の虜だった。我を忘れて、仕事すら忘れて、無我夢中でそれらを読み耽っていた。そのうち、読みたい物語を買うために、自分の所有していた広大な畑地まで売り払ってその種の本を買い漁るほどになる。終いには、寝る間も惜しんで読み続けているうちに、どこかで正気を失い、物語の中で出てくるような魔法、騎士道、決闘、騎士と王女との恋…などが現実のものなのだと思い込むまでにいたる。

自らをドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗り、やせ細った貧相な馬にロシナンテというたいそうな名をつけ、同じ村にいた少し頭の弱い男サンチョを口説いて従者につかせ、「騎士道に誓ってこの世の不正を正す!」として正義の旅に出る。

 

狂気の沙汰とはこのことです。よく最後まで読んだなと、自分自身を褒めてあげたい。この主人公、五十歳ぐらいのおじさんなんですけど、痛々しすぎてみてられない。中二病だとしたらヤバイ方。てか狂人そのもの。

文学としては称賛に値するものなのかもしれませんけど、物語や人物を読む、みる、となると少し酷かもしれません。特に読み始めたあたりが辛かった。それでも半分過ぎると結構慣れてる自分に気づきます。

この作品が世に出てから、400年ほど経つようです。

それでもこうやって、様々な国の人に読まれているというのはすごいことですね。

所々の言い回しとか、表現力豊かな文章には目を見張るものがあります。

ただ再読する気は起きない。