Another(上・下) 綾辻行人
何年か前に書店に並んでいた作品。
綾辻行人は十角館の殺人とかで有名なミステリ作家だし、ちょっと読んでみようと思って購入した。
結果とても面白かった記憶がある。
伏線を二重にも三重にも張り巡らしている。小説というジャンルだからこそ、文章のみだからこそ可能な騙しのトリック。そしてそれを巧みに扱う作者のテクニック。
それでいて読み易い。どちらかといえば、若者向けなストーリーでしたけど。ジュブナイルだと思って読めば解決。
これ、調べてみればなんと、アニメ化も映画化もされている…
しかし、結末から考えると、映像にされてしまっては落ちが難しいんじゃないだろうか。伏線も何も関係なくなってしまうと思うのだけど。どうやって結末をまとめたのかとても気になる。
何でもかんでも映像化すればいいってもんじゃないでしょうに。こういう小説は、小説という世界に収まっているからこそ、その面白さが光るというものなのに。