そんなに暇なら本でも読みませんか?

書評、感想、おすすめ。少々偏りがありますが、わりと何でも読みます。

エムブリヲ奇譚 山白朝子

旅本を作るために、秘湯や古刹を求めて諸国を訪ね歩く「道中旅鏡」の作者、和泉蠟庵。

しかし、彼の迷い癖は人の域を超えている。何のハプニングもなく目的地へ辿り着くことは絶対に不可能なのだ。

そんな彼と、旅の同伴者達が旅先で遭遇した、奇妙奇天烈で摩訶不思議な出来事を描いていく物語。

 

うん、まずこのデザインが素敵。和紙の手触りとか、栞の糸が三つ編みできそうな感じとか。

作品の内容はなんというか、まんが日本昔ばなしに出てきそうな感じ。といっても、児童向けの内容ではないことは確か。グロテスクな描写が多いです。

「地獄」なんて、なかなかハードな内容だった。でもきっと、この時代ならこれぐらい日常茶飯事だったんじゃないかと割り切れますけどね。