夜と霧 ビクトール・フランクルの言葉
――どんな時も、人生には意味がある
原作ではないのですが、たぶんこちらのほうが読みやすいでしょう。
ニーチェの名言が良いとこ取りされた「ニーチェの名言集」なんていう本とかありますけど、この本もたぶんその類かと思います。
歴史というものは必ず、どこかに痕跡を残し、常に未来に付き纏います。過去がない現在などありませんから、今日に至るまでに過ぎた時間、その流れで起きた出来事というのは過去改変でも起こさない限り永遠に史実として残りますね。
戦争も、テロも、人種差別も実際に起こっていることですし、今もなおそれは止むことのない歴史の流れの真っ只中にあります。
未来はいつまで経っても読めませんけど、過去に起きたことならば、いくらでも知ることができるはずです。
どんな極限の状態でも、人がひたすら「人」として生きようとする姿や、人が「人」としてはいられなくなるほど追い込まれていく姿は、今の時代、しかも、この日本で暮らしている私たちにとっては、共感できるようなものでも、同情できるようなものでもありません。
私たちがするべきことは同情などではなく、単純に、この事実を知って受け止めるということだけです。