「少女地獄」 夢野久作
地獄少女と間違われそうだが、それとは違う。少女地獄。
短編集でもありますが、少女地獄が至高です。
没頭して読み耽っていると、思わずニヤけてしまうような、そんなコメディ要素たっぷりの小説だということは間違いない。完全にブラックバラエティだが。姫草ユリ子万歳。
これは、純文学なのか、ミステリなのか。エンタテインメントなのか…よくわからない読みものだった。ただ、面白かった。たぶんエンタテインメント。
人間は誰しもみな、毒の様な成分を、歳を取れば取るほど、心と体に蓄積させているわけだけど。夢野久作はそんな、人間のナルシシズムとか、エゴイスチックな部分、「薄汚れてるくらいが人間らしいよね」って感じをリアルに表現してくれるわけです。・・・ぺッぺッ